企業の活用事例

アルゴリズム実技検定を導入された企業のを
導入事例をご紹介します。
検定導入の背景や経緯、感想などを
ご参考にしてください。

株式会社トライアルホールディングス様

九州を拠点に小売業を全国展開するトライアルホールディングス。「リテールAI」を掲げ、テクノロジーで流通産業の改革を目指す同グループは、20年前にエンジニア集団ティー・アール・イーを立ち上げ、膨大な購買データの分析やカメラデータを用いたお客様の購買行動分析の開発に取り組んでいます。最先端のAI・ITテクノロジーを駆使して小売業のIT化を進める同社エンジニアに検定の感想を伺いました。

  • (写真中央)
    株式会社ティー・アール・イー 代表取締役社長
    株式会社Retail AI 取締役
    古賀 輝幸

  • (写真左下から時計回り)

    • ・ソリューション開発部エンジニア 焦 国峰
    • ・データサイエンスチームマネジャー 朱 先龍
    • ・カメラエンジニアリングマネジャー 李 承国
    • ・ソリューション開発部エンジニア 王 軍
    • ・データサイエンティスト 有光 千秋

    ※敬称略

「これからの小売業に必要なのは、ITテクノロジー。
膨大な売上データを使いこなすために、アルゴリズム思考は必要不可欠」

Q. アルゴリズム実技検定を導入された背景をお聞かせください。

古賀様
これまで弊社では一人の社員が複数領域にわたる業務を担うことが一般的でしたが、社内の組織改編に伴い、それぞれの役割を明確に分担して最適な人材配置に取り組むことになりました。具体的には、ソフトウェア・ハードウェアエンジニア、QAエンジニア、運用担当、データサイエンティストなど領域はさまざまです。 現在、グループ全体ではエンジニアが120名程度いるため(※2020年2月現在)、誰がどのくらいのスキルを持っているのか把握したうえで、社内の組織体制を構築する必要があります。その際、個人の技術レベルを客観的に判断できる何かが欲しいと思い、今回の検定導入を検討しました。

組織の人材配置だけでなく、中途採用にも力を入れています。今後はハイレベルのIT人材を増やしていきたいと思いますし、同時に国内でも自分でコーディングできる社員の拡充に取り組んでいきたいと考えています。ただ中途で人材を採用する際、経歴や経験などの基本的な情報をもとに面接官を担当する社員の定性的な判断に委ねているため、判断軸となる指標が必要だと感じています。

※SI:システム・インテグレーター
※QAエンジニア:ソフトウェアの品質管理を行うエンジニア

Q. 実際に検定を受験した感想をお聞かせください。
 また検定での学びを業務にどのように活かせると思いますか?
李様
現在はソフトウェア開発のマネジメントを担当しているため、普段の業務でコーディングする機会は少ないのですが、検定では問題をプログラムを書いてクリアしていく感覚を体験できて、とても楽しかったです。またコードを実行するためのスピードやメモリの負荷は、自分が考えたアルゴリズムによって変わってくることが再認識できました。ソフトウェア開発でもアルゴリズムの質がアウトプットに大きく影響するため、チームメンバーにはコーディングの前にアルゴリズムを意識して日々の業務に取り組んでもらいたいと思いました。
朱様
私も、今回の検定を受けて、アルゴリズムについてもっと勉強したいと思いました。仕事でAIのモデルを作る際、大量の学習データを準備する必要がありますが、その準備に工夫をしなければデータ処理に膨大な時間がかかってしまいます。メモリを圧迫することなく処理時間を高速化するには、アルゴリズムの設計が最も重要になってくるのですが、検定はその能力を問う問題が多く、ためになりました。また、検定を終えたあとも、チームのメンバーがAtCoderに興味をもったので、毎週土曜日の夜にオンラインで開催される競技プログラミングコンテストにみんなで参加することになりました。アルゴリズムの能力を鍛えるトレーニングになり、楽しかったです。

焦様
現在、年間20億件以上の明細データの処理を担当しています。制限されたメモリの中でたくさんのデータを処理する際には、優れたアルゴリズムを構築することが重要となります。そうした意味で、今回の検定は普段の仕事につながってくると思います。今回の検定は問題の難易度が高かったですが、次回も受験して、さらにスキルを高めていければと思います。

王様
私もデータベースのエンジン開発に携わっているため、今回の検定で問われていたアルゴリズム設計力は普段の業務でも必要だと感じています。業務では、同じスペックの開発環境でも、メンバーが異なるとレスポンスやサーバー負荷といった点で全く違う結果が生まれます。より良いアルゴリズムの構築によって、改善できることはかなり多いのではないかと思います。

有光様
購買データ分析を担当していますが、業務では検定で出された問題を解くようなコードを書く機会が少ないため、問題の難易度が高く感じました。受験前はチームのメンバーに教えてもらいながら、過去問の対策を行いました。「問題の捉え方や本質」をきちんと理解すると、一見、難しそうな問題も意外と数行のコードで解けることが分かりました。また、他の試験ではメモリや実行時間といった評価視点があまり見られなかったため、今回の検定は新鮮に感じました。
Q. 今後、アルゴリズム実技検定をどのように活用する予定ですか?

古賀様
社員の長期的なキャリアプランニングに検定の結果を反映させていきたいと考えています。プロジェクトマネージャーを担当している社員は普段の業務で実際にコードを書かないこともあるため、定期的にコーディングを行う機会を社員に提供する、という意味でも、定期的な受験を検討しています。

また弊社では、プログラミング・エンジニアリングに関するe-ラーニングの導入や、社員が必要な書籍はすぐに手配できる環境を整えています。また、月に1度、自己研鑽に充てていい日を用意しており、今後は擬似プロダクトを制作する研修プログラムの実施も考えています。会社全体として、社員が自らイノベーションを起こすためのサポートに積極的に取り組んでいます。アルゴリズム実技検定をきっかけに、社の制度も活用してスキルアップに励んでもらいたいですね。

会社情報
株式会社ティー・アール・イー
代表取締役 古賀輝幸

株式会社トライアルホールディングス
公式サイト:https://www.trial-net.co.jp/
従業員数:社員 4,715名 アソシエート 23,489名(2019年6⽉現在)
代表取締役 永⽥久男

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