アルゴリズム実技検定(PAST)とは
IT人材のプログラミングスキルを
可視化できる検定
世界最大級の競技プログラミングコンテストサイトを
運営するAtCoder社による、
1からプログラムを作成する能力を問う、
実践を想定した日本初の検定です。
検定を受けるメリット
「知識型ではない」
「受験者が得意なプログラミング言語を選べる」
「アルゴリズムの実力を測る」
という3点の特徴により、
可視化が難しかったプログラミング能力を
5段階で評価できます。
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実践型
選択肢回答による知識型の検定試験とは異なり、実際にプログラムを書かせて実行し、その結果で能力を判定する検定です。
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言語フリー
AtCoderで利用できるすべてのプログラミング言語が使用可能です。詳細はこちらからご覧ください
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論理思考力
時代によって変化するツールや言語の使い方ではなく、 プログラミングの根幹にある、効率のよいロジックを 早く正確に記述するための思考力を測定することができます。
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検定結果に応じて、
5段階の公式認定エキスパート、上級、中級、初級、エントリーの5段階の認定を行います。
これらは、AtCoder公式認定の等級として付与されます。 -
「アルゴリズムができる人材」の
証明にアルゴリズム実技検定の結果は、優れたアルゴリズムを扱えるプログラマーの証明として活用することができます。アルゴリズムを理解するだけに留まらず、読解力、思考力、コーディング能力を駆使して問題解決に至る能力は、これからのソフトウェアエンジニアに要求される能力のひとつであり、将来的にあらゆる企業において必要とされていくでしょう。
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有効期限は2年間
アルゴリズムそのものは数年で潮流が変わるようなものではありませんが、一方で、機器の進化、受験者総数の変化、活かす職域の変化など、「アルゴリズムスキルを活かす環境」は変化することが予想されるため、有効期限を設定させていただきます。
背景と目的
時代に影響されないプログラミングスキルの
可視化を目指します。
ビジネスがITと不可分になった今、世界中の企業が高度なスキルをもつプログラマーの採用を強化している一方で、プログラミングスキルを把握する術がなく、確かなスキルを持った高度IT人材の見極めが重要な課題のひとつとなっています。
AtCoder株式会社では、毎週競技プログラミングコンテストを開催し多くのトッププログラマーの輩出に貢献してきましたが、このたび、時代に影響されないプログラミングスキルの可視化を目的として、「アルゴリズム実技検定」の提供を開始することにしました。
従来の検定は知識型が多かったことに対し、本検定では『アルゴリズムをデザインしコーディングする能力(=1からプログラミングをできる能力)』を測る、実践的な試験となる点が他の検定とは大きく異なります。
本検定を通じて、IT人材のプログラミングスキルを測る“基準”をつくることで、日本における高度IT人材不足の解消、ならびに高度IT人材活躍の機会創出を図ってまいります。
検定の詳細
内容は変更になる可能性があります。
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試験名称
アルゴリズム実技検定/Practical Algorithm Skill Test (PAST)
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受験時間
リアルタイム受験・通常受験いずれも開始時間から5時間
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受験方法
オンライン受験/AtCoderIDを使用し、自宅・職場など場所を選ばず受験可能
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問題数・
ランク分け【問題数】15問(1問目=9点/2~3問目=8点/4~6問目=7点/7~15問目=6点)、100点満点
【ランク】エントリー(25-39点)、初級(40-59点)、中級(60-79点)、上級(80-89点)、エキスパート(90-100点) -
試験結果
試験結果(点数・ランク)は試験終了後に即時発表
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有効期間
受験日から2年間有効
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受験費用
●一般:8,800円/人(税込)
●団体受験(30名以上):7,040円/人(税込)
●団体受験(100名以上):6,160円/人(税込) -
主催・運営
AtCoder株式会社
資格認定について
検定結果に応じて、5段階の公式認定
獲得した点数に応じて5段階でランクを認定します。
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【エントリー】
単純なプログラムであれば自力で構築できることを証明するランクです。 -
【初級】
多少複雑なプログラムでも、自力で構築できることを証明するランクです。 -
【中級】
様々なアプローチがある課題において、適切なアルゴリズムを選択し、
高速なプログラムを作成することが出来ることを証明するランクです。 -
【上級】
アルゴリズムを知っているだけではなく、必要なアルゴリズムを見極め、
実装まですることが出来ることを証明するランクです。 -
【エキスパート】
研究開発などにも通用するような、計算時間の改善のエキスパートであることを証明するランクです。
出題範囲
公式認定ランクに応じた出題範囲について説明します
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エントリー
標準入出力や、整数型、文字列型の扱い、forやifなどのループや条件分岐などの、プログラミングにおける基本的なロジックを、問題に合わせて適切に組み合わせる能力を問います。
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初級
エントリーの要件に加え、多次元配列やリスト構造などを用いた、複雑性の高く、コーナーケースも多く含まれる、実装の難しいプログラムを組む能力が要求されます。 また、四則演算や簡単なデータの持ち方の工夫、ソートなどで解決可能な、計算量を改善する問題も出題されます。
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中級
初級の要件に加え、深さ優先探索や幅優先探索などを用いた複雑な全探索や、動的計画法や貪欲法・二分探索などの、高度な計算量の改善を要求する問題が出題されます。例えばグラフアルゴリズムでは、最短経路問題や最小全域木などの、有名な問題も出題されます。また、確率や組み合わせを数理的に計算する能力も求められます。 単に知識を問う問題ではなく、それらのアルゴリズムを正しく適用出来るかが問われます。
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上級
中級の要件に加え、出題される典型アルゴリズムが増加し、問題の複雑性が増加します。動的計画法や貪欲法においても、単純に適用出来るような問題ではなく、さらに工夫が必要な問題が出題されるようになります。例えばグラフアルゴリズムでは、最小共通祖先や最大流問題や最小費用流問題などの、高度なアルゴリズムが出題される可能性があります。
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エキスパート
出題されるアルゴリズムは上級と変わりませんが、アルゴリズムの適用難易度が高い問題が出題されます。
認定証の配布
ランク認定された受験者の方々には、
マイページで認定証を発行します。
※下記の画像は、リアルタイムで受験された方の
認定証になります(右上・時計マーク付き)
第一回アルゴリズム実技検定 結果
「初級」が最多の33%、「エキスパート」は
10%を超える結果に。
※AtCoderユーザー:AtCoderの定期コンテストへの参加経験がある受験者
※一般受験者:AtCoderの定期コンテストへの参加経験がない受験者
※無得点/未認定:受験において無得点や未認定の結果となった受験者
第1回のアルゴリズム実技検定を受験した458名のうち、AtCoderのプログラミングコンテストに参加したことのない一般受験者が全体の約3割(126名)が参加しました。最も多かったのは初級の33%(150名)で、全体の半数を超える52%(240名)がエントリー・初級ランクでした。また全体の14%(66名)がエキスパートのランクを獲得し、そのうち38名が満点でした。
AtCoder株式会社について
AtCoder株式会社は、約140,000人(うち日本人約82,000人)が参加登録し、毎週開催される定期コンテストには毎回約5,000人が挑戦する、世界最高峰の競技プログラミングコンテストサイト AtCoder を運営しています。
AtCoder:https://atcoder.jp/
高度IT人材採用・育成事業として、
- コンテスト参加者の成績を8段階にランク付けした「AtCoderランク」を利用する転職・求職支援 サービス
『AtCoderJobs(https://jobs.atcoder.jp/)』 - コンテスト参加者への企業向け求人サービス『AtCoderHR(https://jobs-hr.atcoder.jp/)』のサービスを展開しています。